人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブログ番組「クラシック名曲アルバム」

meikyoku.exblog.jp

2009年元日開局。Youtubeにあるクラシック音楽の動画・録音を紹介。1日1曲、短くて聴きやすい名曲をお楽しみ下さい。

ブログトップ

交響詩「フィンランディア」(シベリウス)

 本日は、交響詩「フィンランディア」(Finlandia)をお送りします。

 フィンランドの作曲家ヤン・シベリウス(Jean Sibelius, 1865-1957)の作品のうち、最も有名なものです。作曲された1899年当時、フィンランドは帝政ロシアの圧政に苦しめられ、独立運動が起こっていました。当初の曲名は「フィンランドは目覚める」(Suomi herää)で、愛国的な感情を呼び覚ます曲であるとして帝政ロシア政府が演奏禁止としました。

 演奏時間は約8分で、3つの部分から成ります。第3部中間に展開する、フルートで始まり合奏によって繰り返される静かで美しい旋律が最も有名な箇所です。
 この旋律には、作曲から40年以上経った1941年に、詩人のヴェイッコ・アンテロ・コスケンニエミ(Veikko Antero Koskenniemi)によって歌詞がつけられ、「フィンランディア賛歌(Finlandia-hymni)」と名づけられました。当時のフィンランドは、スターリン政権下のソビエト連邦の侵略により国家存続の危機にありました。その中でこの歌が、人々を奮い立たせました。この歌は現在も、フィンランドでは国歌に次ぐ第二の愛国歌として広く歌われています。
Oi, Suomi, katso, sinun päiväs' koittaa,
Yön uhka karkoitettu on jo pois,
Ja aamun kiuru kirkkaudessa soittaa,
Kuin itse taivahan kansi sois'.
Yön vallat aamun valkeus jo voittaa,
Sun päiväs' koittaa, oi synnyinmaa・・・.
 おおスオミ(フィンランド)よ、見よ、おまえの朝が明ける
 夜の脅威は消え去った
 ヒバリは輝く朝を歌う
 あたかも空が歌うかのように
 夜の力は朝の光によって打ち負かされた
 おまえの朝が明ける、祖国よ・・・。

 第1の映像は、演奏者は不明ですが合唱つきの演奏の模様です。演奏者が会場と一体となった、非常に感動的な演出がなされています。

 

 第2の映像は、フィンランド語による「フィンランディア賛歌」の合唱の録音です。

 

※今日の曲が気に入ったら投票!願います。
【おすすめ!】
 シベリウス:交響曲第2番(試聴可能)
 シベリウスの管弦楽曲のうち、最もよく演奏される「交響曲第2番」「カレリア組曲」「フィンランディア」の3曲を収録したCD。演奏はフィンランド放送交響楽団。
 オーロラのささやき~北欧音楽の神秘の調べ(試聴可能)
 19世紀以降の北欧音楽を18曲収録したCD。合唱版「フィンランディア賛歌」ほか。
 シベリウス 交響詩《フィンランディア》 作品26 (Zen-on score)
 交響詩「フィンランディア」のスコア(総譜)。菅野浩和解説。

by asapykadan | 2009-10-12 14:31 | 管弦楽曲

by asapykadan