ブログ番組「クラシック名曲アルバム」

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2009年元日開局。Youtubeにあるクラシック音楽の動画・録音を紹介。1日1曲、短くて聴きやすい名曲をお楽しみ下さい。

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カテゴリ:独奏曲( 13 )

 トッカータ(toccata)は、イタリア語の「触れる(Toccare)」が語源であり、オルガン等の鍵盤楽器の手鍵盤に触れて試し弾きをするというのが本来の意味です。転じて、鍵盤楽器の試し弾きのような、即興的で技巧的な作品を表すのに使われます。

 数多いトッカータ作品の中でも圧倒的に有名な曲が、「音楽の父」ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750) の作品「トッカータとフーガ ニ短調」(Toccata and Fugue in D Minor)BWV565です。本日はこれをご紹介します。
 この曲は演奏時間が10分前後、そのうち冒頭のトッカータ部分が約3分で、重厚で強烈な印象のある、誰でも知っているであろう有名な旋律です。バラエティ番組において悲劇をパロディ的に表現する場合などにもよく使われます。
 ただしこの曲、有名で良く演奏されるものの、他のバッハの作品にはない特徴があるほか、バッハの自筆譜が残っていないことなどから、実はバッハの作ではないという説や、元はバッハがバイオリン曲として作曲したものを後世の音楽家がオルガン曲に編曲したものとする説などがあります。

 映像は、ドイツの指揮者でオルガン・チェンバロの奏者でもあったカール・リヒター(Karl Richter, 1926-1981)による演奏の模様です。

  
【おすすめ!】
 トッカータとフーガ / バッハ : オルガン作品集(試聴可能)
 フランスの女性オルガニスト、マリー=クレール・アラン(Marie-Claire Alain, 1926-2013)のアルバム。「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」など、バッハの有名オルガン曲を11曲収録。
 ピアノピースー355 トッカータとフーガニ短調
 ピアノ用の楽譜。

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by asapykadan | 2013-09-15 00:49 | 独奏曲
 「無伴奏チェロ組曲」(独:Suiten für Violoncello solo)は、ドイツのバロック音楽の作曲家で「音楽の父」と呼ばれるヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)の作品です。
 バッハがケーテンの宮廷楽長を務めていた1720年前後に作曲されたと思われます。この時期のバッハは無伴奏音楽に積極的に取り組み、「ロンド風ガヴォット」(2010年1月24日記事)で知られる「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」や「フランス組曲」(2009年6月21日記事)など、独奏曲の名曲を多く作曲しています。

 「無伴奏チェロ組曲」は第1番(BWV1007)から第6番(BWV1012)までの全6曲あり、それぞれが6つの短い曲から成る「組曲」となっています。本日はその中から、人気の高い第1番ト長調をご紹介します。チェロ学習者にとっては運指が容易なため弾きやすい曲です。下記の6曲で構成されています。
1.前奏曲(Prelude)…4/4拍子。伸びやかな冒頭部から次第に激しさを増して終わる。全曲中でも最もよく知られる曲。
2.アルマンド(Allemande)…安らいで落ち着きのある曲。
3.クーラント(Courante)…急速に走り続ける3拍子の舞曲。
4.サラバンド(Sarabande)
5.メヌエット第1・第2 (Menuetto 1&2)
6.ジーグ(Gigue)…快速テンポの舞曲。

 映像は、ラトビア出身の世界的チェロ奏者であるミッシャ・マイスキー(Mischa Maisky, 1948- )による第1曲「プレリュード」及び第3曲「クーラント」の演奏です。

 

 
【おすすめ!】
 バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)(試聴可能)
 スペイン出身で20世紀最高のチェロ奏者、パブロ・カザルスによる全曲演奏のCD。単純な練習曲として長らく忘れ去られていた「無伴奏チェロ組曲」はカザルスによって再発掘され、チェリストの聖典的な作品と見なされるようになった。
 バッハ 無伴奏チェロ組曲(全曲) モーリス・ジャンドロン 校訂
 全曲収録の楽譜。
 J.S. バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007 - I. Prelude(試聴可能)
 MP3ダウンロード。マリア・クリーゲルによる演奏。

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by asapykadan | 2012-03-31 13:41 | 独奏曲
 モデスト・ムソルグスキー(Modest Mussorgsky, 1839-1881)はロシアの作曲家です。ボロディンやリムスキー=コルサコフらとともに「ロシア5人組」と呼ばれた国民楽派の作曲家の一人で、ロシアの史実や現実生活を題材としたオペラや歌曲の作品を多く作りました。
 音楽家としては後世に残る作品を遺しましたが、実生活は幸福ではありませんでした。富裕な地主貴族の家に生まれて陸軍士官学校を卒業し、退役後は音楽に専念しましたが、1861年の農奴解放により家が没落してしまいます。その後下級官吏として働きつつ作曲活動を続けましたが、生活が安定せず、アルコール依存症となり42歳の若さで亡くなりました。

 本日は、彼の有名作品の一つであるピアノ組曲「展覧会の絵」(露: Картинки с выставки; 仏: Tableaux d' une exposition)をご紹介します。
 1874年に首都ペテルブルグで、友人であった画家ヴィクトル・ハルトマンの遺作展を見たムソルグスキーが、それに刺激されて作曲したものです。
 曲は、展示されていた絵の印象を描いた10曲から成りますが、冒頭に前奏曲として「プロムナード」(Promenade、遊歩道、劇場内の休憩歩道廊下などの意)が置かれています。これは展覧会を見ながら移動するムソルグスキー自身の姿を表現したもので、途中でも4回変奏して挿入され、間奏曲の役割を果たします。
 ピアノ曲としては演奏の大変難しい曲です。
【曲の構成】
1.プロムナード
2.第1曲:小人
3.プロムナード
4.第2曲:古城
5.プロムナード
6.第3曲:チュイルリー
7.第4曲:ブィドロ
8.プロムナード
9.第5曲:殻をつけたひなどりのバレエ
10.第6曲:サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
11.プロムナード
12.第7曲:リモージュの市場
13.第8曲:カタコンブ-ローマ時代の墓
14.間奏曲-死者達とともに死者の言葉で
15.第9曲:鶏の足の上の小屋
16.第10曲:キエフの大門

 原曲はピアノ曲ですが、古今東西の多くの音楽家により様々な編曲がなされています。最も有名なものはラヴェルによる管弦楽への編曲ですが、他にも冨田勲のシンセサイザー版、山下和仁のギター・ソロ版などがあります。

 映像は、ドイツのピアニストGerhard Eckle(1935-)による前奏曲「プロムナード」の演奏の録音です。かなり有名な曲なので、誰でも一度は聴いたことがあるでしょう。

  

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【おすすめCD】
 展覧会の絵(試聴可能)
 全盲のピアニスト・辻井伸行(1988-)のソロアルバム。「展覧会の絵」全曲を収録。丁寧な演奏で聴きやすい。
 ムソルグスキー/ラヴェル編:「展覧会の絵」&ラヴェル:「ボレロ」(試聴可能)
 ラヴェル編曲による管弦楽版「展覧会の絵」と、ラヴェルの人気曲「ボレロ」を収録。セルジュ・チェリビダッケ指揮、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団。
【おすすめ楽譜】
 ムソルグスキー展覧会の絵 全音ピアノライブラリー
 ピアノ版楽譜。
 OGTー221 ムソルグスキー(ラヴェル編曲) 展覧会の絵 (Ongaku no tomo miniature scores)
 ラヴェル編曲の管弦楽版スコア。

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by asapykadan | 2010-12-29 18:45 | 独奏曲
 本日は、バロック音楽の名曲「ロンド風ガヴォット」(Gavotte en Rondeau)をお送りします。

 「音楽の父」と呼ばれるヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)は、ケーテンの宮廷楽長を務めていた1720年頃、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を作曲しました。ソナタとパルティータ(多楽章の器楽曲)各3曲、全6曲から成ります。
 「ロンド風ガヴォット」は、その第6曲である「パルティータ第3番ホ長調 BWV1006」の第3楽章です。明るく朗らかな曲として人気があり、音楽にそれほど関心のない人でもどこかで聞いたことがあるでしょう。
 バイオリンの独奏曲として演奏されるほか、ピアノやチェンバロ、管弦楽曲などに編曲されて演奏されています。バッハ自身もリュートのための編曲作品を遺しています。

 映像は、残念ながら演奏者・演奏日時は不明ですが、明るい中にも繊細さの感じられる演奏です。

 

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【おすすめCD】
 ベスト・バッハ100
 「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番」ほか、「ブランデンブルク協奏曲」「トッカータとフーガ」「マタイ受難曲」など、バッハの曲ばかり100曲収録した6枚組CD。素人にも聴きやすくておすすめ。
 バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番&第2番&第3番(試聴可能)
 ラトビア出身のヴァイオリニスト、ギドン・クレーメル(Gidon Kremer, 1947-)による「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ」全曲演奏を収録。
【おすすめ楽譜】
 J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001-1006
 ヴァイオリン独奏用楽譜。浦川宜也編纂。

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by asapykadan | 2010-01-24 20:56 | 独奏曲
 アントニン・ドヴォルザーク(Antonín Dvořák、1841-1904)は、ボヘミア(チェコ)生まれの作曲家です。音楽史上では後期ロマン派に属し、また交響詩「モルダウ」の作曲者・スメタナと並んで、チェコ国民楽派を代表する作曲家でもあります。ブラームスに才能を見いだされ、「スラヴ舞曲 第1集」(1878年作)で一躍人気作曲家となりました。その他の代表作としては、交響曲第9番「新世界より」や弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」(いずれも1893年作)などがよく知られています。

 本日は、彼の作品の中から、「ユーモレスク」をご紹介します。
 この曲の正式名称は「8つのユーモレスク」といい、全8曲から成るピアノの小曲集です。ドヴォルザークは1892年から1895年まで米国・ニューヨークのナショナル音楽院の院長を務めましたが、1894年夏に休暇のためボヘミアに一時帰国しました。この曲はその際に、米国で書きためた楽想を元に作曲され、ボヘミアにて出版されました。
 中でも変ト長調の第7番が人気があり、最も有名なピアノ曲の一つとなっています。また、バイオリンやチェロなどの編曲でもよく演奏されます。ロマンチックな懐かしさを感じる旋律の曲です。
 本来「ユーモレスク」(仏語: Humoresques)とは、ロマン派音楽の楽種の一つで、気紛れな曲想が特徴的な自由形式の小品のことです。しかし今日では、単に「ユーモレスク」と言えばこのドヴォルザークの第7番を示すほどに有名です。

 映像は、ピアノによる第7番の演奏の録音です。残念ながら演奏者・演奏日時は不明ですが、非常にすっきりとした演奏です。

 

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【おすすめ!】
 ヴァイオリン名曲集ア・ラ・カルト(試聴可能)
 名匠ギトリスのソロCD。「ユーモレスク」ほか、「ツィゴイネルワイゼン」「シシリエンヌ」など、バイオリンによる有名曲を20曲収録。
 ピアノピースー156 ユーモレスク/ドボルザーク
 「ユーモレスク」ピアノ独奏用楽譜。

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by asapykadan | 2009-09-23 13:54 | 独奏曲
 ノルウェーの国民楽派の作曲家エドヴァルド・グリーグ(Edvard Grieg、1843-1907)の作品は、日本では劇音楽「ペール・ギュント」、あるいは「ピアノ協奏曲」(2009年7月15日記事で紹介)がよく知られています。
 しかしグリーグの本領が最も発揮されているのは、ピアノのために作曲した幾多の小品群です。「北欧のショパン」「ノルウェーのショパン」と呼ばれるほどに、詩情に溢れた感性の細やかな作品を書きました。

 その代表的なものが、ピアノ曲集「抒情小曲集」(Lyriske småstykker)です。1867~1903年の間に作曲され、全10集・66曲から成ります。
 各集・各曲に有機的関連はなく、気の向くままに書き留めて一まとめにされています。従ってピアニストが演奏会のプログラムを組み立てる際には、「第○集」といったようにセットで取り上げることは少なく、自由に好きな曲を抜粋して組み合わせることがほとんどです。
 全ての曲にタイトルがつけられていて、それらは「ワルツ」など曲の形式を示すもの、「感謝」「悲歌(エレジー) 」といった概念を示すもの、あるいは特定の情景や風物を指したものなど、バラエティに富んでいます。

 本日は、第8集の第6曲「トロルドハウゲンの婚礼の日」(Wedding Day At Troldhaugen)をお送りします。「トロルドハウゲン」は、ノルウェー西部の港町ベルゲンの郊外にある、入り組んだ湾に面した美しい田園地帯です。グリーグは1885年42歳の時、ここに一軒の家を建て、以後毎夏訪れて静かに作曲に専念しました。
 ここでの素朴な婚礼の模様を絵画のように表現したのがこの曲で、全66曲のうち最も大規模で人気があります。

 映像は、ノルウェーの実力派ピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネス(Leif Ove Andsnes, 1970-)による演奏の録音です。

 

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【おすすめ!】
 グリーグ:叙情小曲集(CD)(試聴可能)
 舘野泉による演奏。「叙情小曲集」のうち、第1・3・5・8集を収録。
 グリーグ:ピアノ協奏曲&抒情小曲集(CD)(試聴可能)
 仲道郁代によるグリーグ作品の演奏。「ピアノ協奏曲」「抒情小曲集」「ホルベルク組曲」を収録。
 標準版グリーグ 抒情小曲集 1(楽譜)
 第1~5集の楽譜。
 標準版グリーグ抒情小曲集 2(楽譜)
 第6~10集の楽譜。「トロルドハウゲンの婚礼の日」も収録。

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by asapykadan | 2009-07-25 13:27 | 独奏曲
 「ノクターン」(nocturne)とは、主にピアノのために書かれたロマンティックな小品のことです。日本語では「夜想曲」と訳されています。右手によって奏される歌曲風の旋律が左手による分散和音で伴奏され、物憂げな情緒を醸し出します。19世紀初頭のアイルランドの作曲家ジョン・フィールド(John Field, 1782-1837)によって最初に作られました。

 今日では、ノクターンと言えばポーランドの作曲家フレデリック・ショパン (Frédéric Chopin,1810-1849)の一連の作品が最もよく知られています。ショパンは生涯に全21曲のノクターンを作曲しました。
 本日はその中でも最も有名な、第2番変ホ長調(作品9-2)をお送りします。1831年に作曲されたもので、サロン的な甘さと感傷に満ちています。バイオリンやチェロの独奏曲としても編曲され、多くの人に愛されてきました。

 映像は、ポーランド出身のピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタイン(Arthur Rubinstein, 1887-1982)による1965年の演奏の録音です。

 

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【おすすめ!】
 別れの曲、幻想即興曲~ショパン:ピアノ名曲集(試聴可能)
 ノクターン第2番をはじめ、「幻想即興曲」「英雄ポロネーズ」「革命」など、ショパンの有名ピアノ曲を14曲収録したCD。915円とお手頃価格。演奏はウラジミール・アシュケナージら4名による。
 ピアノピースー135 夜想曲(9ー2)/ショパン
 ノクターン第2番の楽譜。

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by asapykadan | 2009-06-27 10:33 | 独奏曲
 「フランス組曲」は、「音楽の父」と称されるドイツの大作曲家、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)の鍵盤楽器のための作品群です。ケーテンの宮廷楽長を務めていた1722年頃に作曲されました。1番から6番まであり(BWV812~817)、それぞれが短い数曲から成る組曲で、どれも比較的演奏が容易です。
 「フランス組曲」という呼称はバッハ自身の命名ではなく、この曲がフランス風の趣味で書かれているため、後にそう呼ばれるようになったものです。
 バッハはこの時期先妻を亡くし、15歳下のアンナ・マグダレーナと再婚しました。創作の意欲も衰えがなく、多くの鍵盤楽器曲を作りました。

 本日は、全6作のうちでも人気の高い第5番(BWV816)をお送りします。下記の短い7曲から成る組曲です。
1.アルマンド Allemande・・・中庸のテンポによるドイツ起源の舞曲
2.クーラント Courante・・・フランス起源の活発なテンポの舞曲
3.サラバンド Sarabande・・・ゆったりしたテンポのスペイン起源の舞曲
4.ガヴォット Gavotte・・・当時ドイツで流行していた舞曲
5.ブーレ Bourrée
6.ルール Loure・・・ゆったりした重々しい舞曲
7.ジーグ Gigue・・・スコットランド・アイルランド起源の快活な舞曲

 映像は、ピアニストの野口文恵さんによる、第1曲「アルマンド」及び第4曲「ガヴォット」の演奏の録音です。快調なテンポの、力強い演奏です。

 №1「アルマンド」
  
 №4「ガヴォット」
  

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【おすすめ!】
 バッハ:フランス組曲(全曲)
 2枚組CD。ピアノ独奏は、バッハ解釈者として名高いハンガリー出身のアンドラーシュ・シフ。
 バッハ フランス組曲 全音ピアノライブラリー
 「フランス組曲」全6曲の楽譜。バイエルを終えた程度の人なら弾けます。

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by asapykadan | 2009-06-21 15:11 | 独奏曲
 クロード・ドビュッシー(Claude Debussy, 1862-1918)はフランスの作曲家です。ピアノ曲・管弦楽曲・歌曲・バレエ音楽など多彩なジャンルの作品を残しました。代表作には、管弦楽曲の交響詩「海」や「夜想曲」などがあります。これらの曲に見られる特徴的な作曲技法から、「印象主義音楽(印象派)」と言われることもあります。

 ドビュッシーの初期作品のうち、最も有名なものの一つに、ピアノ独奏曲の「2つのアラベスク」(仏:Deux Arabesques, 1888年作曲)があります。「アラベスク」とは「アラビア風の」の意味で、イスラム美術の華麗な装飾模様のことです。転じて、アラビア模様のように華麗に装飾した器楽曲をも指します。
 本日は、第1番と第2番から成るこの作品のうち、第1番をお送りします。分散和音の多用と、右手と左手のポリリズム(拍の一致しないリズムが同時に演奏されること)の組み合わせによって、まさに「アラベスク」の名にふさわしい、流れるようななだらかな美しさを生み出しています。

 映像は、鹿児島市在住のピアニスト・牧瀬由紀子さんによる演奏です。

  

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【おすすめ!】
 月の光 ~ドビュッシー / ピアノ名曲集(試聴可能)
 「2つのアラベスク」ほか、「沈める寺」「月の光」など、ドビュッシーのピアノ作品を34曲収録した2枚組CD。1834円とお手頃価格! 演奏はモニク・アース。
 ピアノピースー197 2つのアラベスク/ドビュッシー
 「2つのアラベスク」楽譜。

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by asapykadan | 2009-06-15 23:33 | 独奏曲
 ドイツ・ロマン派音楽を代表する作曲家ロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810-1856)は、当初ピアノ曲の作曲家として世に出ました。初期作品(作品番号1番から23番まで)はすべてピアノ曲で、バッハの影響を受けた対位法的な音の動きと、管弦楽的な豊かな音色を持つことが特徴です。

 本日お送りするのは、そのうちの「子供の情景」(Kinderszenen、作品番号15)です。全13曲から成るピアノ組曲で、題名通り、子供の世界を描いた作品集です。技巧的には決して難しくありませんが、子供のための曲ではなく、あくまで「子供心を描いた、大人のための作品」です。
 この曲を作曲していたころ、シューマンは婚約中であった妻クララに次のような手紙を書いています。「あなたは以前よく私を子供じみていると言っていましたが、私の心にかかっていたその言葉から、30ほどの小さな作品が生まれました。そしてその中から12曲を選んで『子供の情景』と名付けました」。曲はクララへの手紙から1曲増えて13曲として完成しましたが、いずれも演奏時間1~3分程度とごく短く、それでいて1曲1曲が独立した小世界を創っています。
1.知らない国々 (Von fremden Ländern und Menschen)
2.珍しいお話 (Kuriose Geschichte)
3.おにごっこ (Haschemann) (かくれんぼ という訳もあり)
4.おねだりする子供 (Bittendes Kind)
5.満足 (Glückes genug)
6.大変なこと (Wichtige Begebenheit)
7.夢(トロイメライ) (Träumerei)
8.炉端 (Am Kamin)
9.木馬の騎士 (Ritter vom Steckenpferd)
10.むきになって (Fast zu ernst)
11.びっくりさせる (Fürchtenmachen)
12.眠る子供 (Kind im Einschlummern)
13.詩人のお話 (Der Dichter spricht)

 このうち、第7曲「夢(トロイメライ)」(Träumerei)はシューマンのピアノ曲中もっとも有名な作品です。ピアノ曲としてのみならず、各種楽器用に幅広く編曲されて演奏されています。誰でも一度は聴いたことがある曲でしょう。複雑な和声進行をすることで幻想的な音響を形成し、子供の夢を優しく表現しています。

 映像は1986年モスクワにおける、ウクライナ生まれのアメリカのピアニストであるヴラジーミル・ホロヴィッツ(Vladimir Horowitz、1903-1989) による「トロイメライ」の演奏です。

 

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【おすすめ!】
 シューマン:子供の情景(試聴可能)
 アルゼンチン出身の世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチによる「子供の情景」全曲演奏を収録したCD。
 ピアノピースー005 トロイメライ・ロマンス
 「トロイメライ」のピアノ楽譜。

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by asapykadan | 2009-06-03 21:32 | 独奏曲