ブログ番組「クラシック名曲アルバム」

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 ロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810-1856)は、ドイツのロマン派音楽を代表する作曲家です。
 彼の音楽は、19世紀初めにヨーロッパに起こった「ロマン主義」(異郷や過去に理想を求め、個性尊重・形式的自由を強調した芸術的思潮)の理念を音楽の形で表現したものです。それまでのどの作曲家の作品とも違った、斬新な和声やリズムを使った情感溢れる作品群を生み出しました。特にピアノ曲、次いで歌曲に優れた作品を多く遺しています。

 本日は、彼の有名な作品の1つ「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」をお送りします。
 シューマンはピアノの師ヴィークの娘クララと、ヴィークの反対を押し切って1840年に結婚にこぎ着けました。当代きってのピアニストであるクララとの愛は、彼の創造力の源となり、クララのために多くの作品を生み出していきます。
 結婚2年目の1841年、シューマンは単一楽章の「ピアノと管弦楽のための幻想曲」を作曲しました。彼はこの曲にこだわりを持ち続け、1845年に改訂を施し新たに2つの楽章を付け足して、全3楽章から成るこの「ピアノ協奏曲」を完成させました。この曲はシューマンの作曲した唯一のピアノ協奏曲です。翌1846年にライプツィヒにおいて、クララのピアノ独奏により初演されました。

 曲全体の演奏時間は約30分(各楽章15、5、10分)です。
 曲の中心となる第1楽章は、感情を叩きつけるようなピアノの短い序奏で始まります。当初「幻想曲」として書かれただけに、かなり自由に発展するソナタ形式です。なお、木管楽器が奏でる第1主題のC-H-A-A(ドイツ式表記による。イタリア式だとド-シ-ラ-ラ)という音の連なりは、クララのダヴィット同盟員名キアリーナ(Chiarina)の音名象徴です。
 (ダヴィット同盟とは、音楽評論家としても活躍したシューマンが、評論の中に架空の団体『ダヴィッド同盟』を設定し、この団体のメンバーによる架空座談会という形での音楽評論を多用したもの)。

 映像は、ソビエト連邦ウクライナの残留ドイツ人で20世紀最高のピアニストと言われたスヴャトスラフ・リヒテル(露:Святосла́в Ри́хтер、英文表記:Sviatoslav Richter、1915-1997)のピアノ独奏による、第1楽章の録音です(上が前半、下が後半)。1958年に録音されました。

 
 

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by asapykadan | 2010-07-20 23:52 | 協奏曲