アンダンテ・フェスティーヴォ(シベリウス)
本日は、弦楽合奏曲「アンダンテ・フェスティーヴォ(Andante Festivo)」を御紹介します。
シベリウスは1922年、サイナトゥサロ(Säynätsalo)製材工場の25周年記念祝賀会のためにこの曲を作曲しました。当初は弦楽四重奏曲として書かれました。その後1938年に、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙から「1939年1月1日のラジオでフィンランドからの新年の挨拶としてこの曲を放送したい」という依頼を受けたため、ラジオで美しく聴こえるように弦楽オーケストラ版に編曲しました。現在ではもっぱら弦楽オーケストラ版で演奏されます。
この曲は単楽章からなる小品で、演奏時間は概ね4分半です。曲名は「フェスティーヴォ(祝祭)」ですが、賑やかさ・軽快さは全くなく、終始静かで穏やかな曲です。聴いていると、フィンランドの青い湖や森の姿が眼前に浮かんでくるようです。
映像は、Lahti Symphony Orchestraによる演奏です。
【おすすめ音源】
オーロラのささやき~北欧音楽の神秘の調べ(視聴可能)
北欧音楽18曲を収録したCD。シベリウスの作品は「アンダンテ・フェスティーヴォ」「フィンランド讃歌」など5曲が入っている。
Andante festivo (version for string orchestra)
MP3ダウンロード。シベリウス自身の指揮による録音。演奏時間は標準よりやや長く、約6分である。
【おすすめ楽譜】
No.302 シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ (Kleine Partitur)
弦楽オーケストラ版の楽譜。A5サイズ4頁。