故郷(文部省唱歌)
1914年(大正3年)に発表された、尋常小学唱歌の第六学年用の歌です。作詞・作曲者は公表されていませんが、作詞は高野辰之、作曲は岡野貞一とされています。同じ作詞・作曲者の手による『朧月夜』、『春の小川』等と共に、文部省唱歌を代表する曲として今なお歌い継がれています。
1.兎追ひし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)
2.如何(いか)にいます 父母
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思ひ出(い)づる 故郷
3.志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷
子供の頃の野山の風景を遠い地から懐かしむという内容ですが、歌詞の中では場所や人は特定されません。そのため、歌い手はそれぞれの故郷の情景や家族に思いをめぐらせて共感することができます。
北朝鮮による日本人拉致被害者の早期帰国実現を訴える集会では、参加者全員でこの歌を歌います。
映像は神戸ビエンナーレ2009「音のわ」ファイナルコンサートにおける、神戸山手女子高等学校音楽科生徒の演奏です。やや音質が悪いですが、美しい女声合唱です。
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ベスト・オブ・唱歌&抒情歌/赤とんぼ~ふるさと(試聴可能)
「故郷」ほか、「夏は来ぬ」「ちいさい秋みつけた」など、懐かしの唱歌・抒情歌を多数収録。