ブログ番組「クラシック名曲アルバム」

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2009年元日開局。Youtubeにあるクラシック音楽の動画・録音を紹介。1日1曲、短くて聴きやすい名曲をお楽しみ下さい。

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移民(ビベス)

 「サルスエラ」とは、スペインの叙情的オペラ音楽のことです。時期によりバロック・サルスエラ(17世紀中頃~18世紀中頃)と、ロマンティック・サルスエラ(19世紀中頃~20世紀中頃)とに分かれます。オペラに多く使われるイタリア語ではなくスペイン語で台本が書かれていること、音楽よりも台詞が重視されることが特徴です。

 バロック・サルスエラは、主に神話をテーマとし、詩とオペラ形式の歌、当時の流行歌、民族舞踊を組み合わせたものでした。約100年間流行しましたが、イタリア・オペラが流行るにつれ徐々に廃れていきました。
 1世紀の空白の後、スペインのナショナリズムの興隆に伴い、サルスエラは、イタリア音楽から独立した楽曲形式として復活しました。
 ロマンティック・サルスエラは、複数の歌と演奏の間に対話が挟まる形式です。作品の規模はさまざまで、大規模なオペラもあれば、流行歌と対話部だけの作品もあります。内容も高尚な詩的ドラマから下層階級の登場人物による喜劇まであります。

 本日お送りするのは、ロマンティック・サルスエラを100曲以上作曲したアマデオ・ビーベス(Amadeo Vives, 1871-1932)の作品「移民」(L´emigrant)です。ゆっくりしたテンポの哀愁を誘う旋律で、カタロニア地方では圧倒的な人気を誇る歌曲です。
Dolça Catalunya,
pàtria del meu cor,
quan de tu s'allunya
d'enyorança es mor.
 優しいカタルーニャ
 我が心の祖国よ
 お前から遠ざかる時は
 懐かしさに死でします。
Adéu, germans: adéu-siau, mon pare,
no us veuré més!
Oh! si al fossar on jau ma dolça mare,
jo el llit tingués・・・。
 さようなら、兄弟たちよ、おさらばです、父さん
 もう二度と会えないでしょう
 おお、優しい母さんが眠る墓に
 わたしも臥床が持てるなら・・・。

 映像は1984年のもので、世界三大テノールの1人ホセ・カレーラス(Jose Carreras, 1946-)が故郷であるカタロニア地方の都市バルセロナで歌った模様です。

 

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【おすすめCD】
 愛のメランコリー
 カレーラス自身が選んだ14の歌曲を収録。ビベス「移民」ほか、チャイコフスキー「涙、失望」など。
 スペインの情熱(試聴可能)
 祖国スペインの民族的なオペラであるサルスエラの名曲13曲を、カレーラスが共感を込めて熱唱する。

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by asapykadan | 2009-05-18 00:13 | その他声楽曲・歌曲