歌劇「ロンゴバルド王フラーヴィオ」より“素晴らしい満足感を”(ヘンデル)
歌劇「ロンゴバルド王フラーヴィオ」(Flavio, re de' Longobardi)は彼のオペラ作品の1つで、1723年にロンドンで初演されました。イタリアのロンバルディア地方の伝承に基づく台本で、全3幕から成ります。
【あらすじ】
舞台はイタリアのロンゴバルド(ロンバルディア)。ロンゴバルド王フラーヴィオの顧問官ウゴーネの息子グイードと、同じく顧問官ロターリオの娘エミーリアは婚約している。やがて起こった父親間の争いから敵同士になってしまう。また、ウゴーネの娘テオダータは王の側近ヴィティージェと恋仲だが、彼女はフラーヴィオ王から求婚される。かくして2組のカップルは行き詰まるが、最後は王の寛容な計らいで、それぞれめでたく結婚が認められる。
本日はこのオペラの中から、第1幕第4景のアリア「素晴らしい満足感を」(Bel contento)をお送りします。作曲当時はカストラート(男性の去勢歌手)によって、現在はカウンターテナーまたはアルトによって歌われている、グイードのアリアです。生き生きと飛び跳ねるような旋律の、軽快なテンポの歌です。
Bel contento gia gode quest'alma
ne piu teme d'aver a penar.
この魂はすでに素晴らしい満足感を味わっていて
もはや苦しみなど恐れない。
Che d'amore la placida calma
il mio seno qui giunge a bear.
それは、愛の落ち着いた平安が
この私の胸を喜ばせに来ているからだ。
映像は、ドイツ人のカウンターテナー、アンドレアス・ショル(Andreas Scholl)による歌唱の録音です。
【おすすめ!】
カストラートの黄金時代~セネシーノに捧ぐ(試聴可能)
アンドレアス・ショルのアルバムCD。カストラート黄金時代の大スター・セネシーノのために書かれたオペラ・アリアのうち、「フラーヴィオ」“すばらしい満足感を”ほか、「エジプトのジュリアス・シーザー」や「リナルド」等のアリアを全10曲収録。
Handel: Flavio
「ロンゴバルド王フラーヴィオ」全曲上映の2枚組CD。クリスチャン・カーニン指揮。輸入盤につき日本語解説なし。
Flavio, re di Longobardi, HWV 16: Act I Scene 4: Bel contento gia gode quest'alma (Guido)(試聴可能)
上記CDと同じ音源のMP3ダウンロード。